2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 今季最終戦となる第2戦(11/27〜28)の観戦情報&見どころ

チャンピオンがついに決定! 注目の選手やコースを紹介 【1】いよいよ決着。シリーズタイトルの行方は? 2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第5戦近畿大会が新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止となり全6戦に。広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で5月に開催される予定だった第2戦中国大会が、同じくコロナの影響で11月下旬に延期されたことから、名称は“第2戦”のままながらこの大会が今季最終戦となります。 排気量450ccの4ストマシンが参戦する最高峰クラスのIA1は、前戦を終えてホンダサポートライダーの山本鯨選手(#1)とヤマハファクトリーチームから参戦する富田俊樹選手(#2)が、わずか1点差の大接戦。ランキング3番手となっているヤマハファクトリーチームの渡辺祐介選手(#3)は、同2番手の富田選手から17点差とやや離された状態で、ほぼ間違いなく山本選手と富田選手の一騎打ちということになりそうです。 今季はポイントスケールが変更され、優勝25点、2位20点、3位16点、4位13点、5位11点……と、これまでよりも上位のポイント間隔が大きめ。山本選手と富田選手は、アクシデントがなければトップ5でのゴールが間違いないライダーですが、1-5位と2-3位が同点になる以外は、トップ5位内の組み合わせでは両ヒート総合成績で2点以上の差が生まれます。基本的には、この最終戦の総合成績で上回ったほうがチャンピオン……と考えておいてよさそうです。つまりレースでは、山本選手と富田選手のし烈なバトルにも期待できます! ちなみに、IA2は大城魁之輔選手(#2)が31点リード、レディースクラスは川井麻央選手(#1)が26点リードしていて、転倒リタイヤなどで大きな取りこぼしがない限り、両者のタイトル獲得が確実と思われます。 【2】レーススケジュールを一部変更 新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、今季の全日本モトクロス選手権は11月末に最終戦が実施される異例のスケジュールとなりました。そのため、日没時間や低い太陽がもたらす斜光の影響、あるいは気温低下などを考慮して、決勝日のレース時間や進行に変更が加えられています。 具体的には、まず各クラスのレース時間をそれぞれ5分短縮。このため、IA1とIA2は25分+1周の2ヒート制、IBオープンクラスは15分+1周の2ヒート制(ヒート1は土曜日に実施)となります。レディースクラスには当初の予定どおり今季2回目の2ヒート制が導入されますが、それぞれのレースは10分+1周に短縮されます。 また、表彰式は各レースの終了直後ではなく、午前と午後のレースをそれぞれまとめて実施。これらの取り組みにより、日曜日の最終レース(IA1決勝ヒート2)を15時に終了するタイムスケジュールが設定されています。日没予定時刻は17時1分。チャンピオンセレモニーを明るいうちに終えられるよう、スムーズな進行を多くの関係者とファンが望んでいます。 【3】会場へはクルマかバイクでのアクセスが現実的 世羅グリーンパーク弘楽園は、広島県南東部に位置する世羅郡世羅町の山中にあります。瀬戸内海沿いの人気観光地、尾道から直線距離で北西方向へ約30km。実際のルートでは、尾道市街から約45kmのところにあります。 残念ながら、コースまで公共交通機関でアクセスするのはあまり現実的ではなく、クルマやバイクで来場するのがオススメ。遠くから観戦の場合、飛行機+レンタカーなら広島空港から約30km、新幹線利用なら福山駅がもっとも便利で、こちらから約55kmのドライブとなります。 近年は、南側は山陽自動車道、北側は中国自動車道と接続する尾道自動車道が整備されたことで、世羅の町はずれにある世羅ICまではアクセスしやすくなりました。コースまではここから15kmほど山道を走りますが、道は整備されていてタイトなカーブもそれほどないため、比較的走りやすいルートになっています。 【4】ラムソンジャンプが名物のハイスピードコース アップ&ダウンのある丘陵地にレイアウトされた世羅グリーンパーク弘楽園は、カタい路面を基本とするハイスピードコース。2017年の全日本開催時に、近隣から良質な土砂を搬入しながらリニューアルされ、これによりコース環境はかなり改善されました。全日本開催は2019年第3戦以来で、“土が痩せてきた”ことから今年春には再び大量の土砂を盛りながらコースを整備。それでも、雨が降らない日が続くとハードパックな路面になることに変わりなく、そうなればよりハイスピードな戦いとなる可能性が高まります。 コースの名物となっているのは、コースの序盤かつもっとも標高が高い地点に待ち受けるラムソンジャンプ。1996年に来日したAMAモトクロス125ccチャンピオンのスティーブ・ラムソン選手が、緩やかな左カーブに設けられた20m超の2連ジャンプを一気に飛び越えたことから、このように呼ばれています。 現在は2連ジャンプの間、つまり谷の部分が埋められて、ほぼテーブルトップ状のジャンプになっていますが、やや左側にカーブしているのとビッグジャンプなのはかつてと同じ。ライダーがジャンプの形状に合わせてマシンを左に振るアクションを加えながら跳ぶ姿が、とにかくカッコいいんです! しかもラムソンジャンプのすぐ左側は、観戦OKな外周路。ちょうど観戦エリア側にマシンを振って走るので、かなり近くを跳んでいるかのような大迫力のジャンプを楽しめます。 【5】会場での観戦にはアプリの活用を! 全日本モトクロス選手権シリーズでは今季、全戦で動画配信アプリ「Grooview(グルービュー)」を展開しています。これは、来場者がスマホやタブレットでレースや関連イベントなどの動画やタイミングモニター、タイムスケジュール、選手リスト、場内案内などの情報を閲覧できる、場内限定の無料サービス。これを活用すれば、会場内のどこで観戦していても、レースの順位や今後のタイムスケジュールなどをチェックできます。 今大会でも、元・全日本ファクトリーチームライダーでモトクロス世界選手権に4年間フル参戦した経験を持つ熱田孝高氏をスペシャルゲストに招いた実況解説や、ラップモニターなどの情報を配信します。ぜひ、会場での観戦にはアプリの活用を! 【6】eチケットでスマートに会場へ入場! 全日本モトクロス選手権シリーズでは2021 年から、シリーズ全戦でeチケット(電子チケット)を販売。お手持ちのスマホだけで、スマートに入場できます。ただしチケットは、大会ごとにコンビニや地域のバイクショップでも直接販売しています。 詳しくはhttps://xb483429.xbiz.jp/ticketをチェックしてください!

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦 MFJ -GPモトクロス大会 詳細レースリポート

IA1は山本鯨と富田俊樹のチャンピオン争いに! D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの第7戦となる第59回MFJ-GPモトクロス大会は、10月23日(土)~24日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今季は全7戦が予定されていたが、第5戦近畿大会が中止。第2戦中国大会は11月に延期されており、これが最終戦を前にしたシーズン5戦目となる。 ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされたコースは、今季第4戦で使用される直前にいくつかのセクションが仕様変更され、よりテクニカルな要素が増された一方で、SUGOらしいハイスピードな区間も手直しを受けつつ多く残された。今大会は、その基本レイアウトを踏襲しながら各部のセッティングが新たに変更されている。 各クラスの予選やIBオープンクラスの決勝ヒート1などが実施された土曜日は、目まぐるしく天候が変化。晴れ間が見える一方で、時間帯によっては強めの雨が降った。それでも、路面はほぼドライコンディションをキープ。決勝レースが繰り広げられた日曜日の天候は晴れ時々曇りで、最高気温は18度となった。土曜日よりも路面は柔らかく、深いワダチが多数出現。この攻略も上位進出のカギとなった。観客数は2日間で4,100名と発表されている。 【IA1】山本鯨がランキングトップ、富田俊樹が1点差の2番手 山本鯨(#1) 山本鯨(#1) 全日本モトクロス選手権の最高峰クラスとなるIA1は、30分+1周の2ヒート制。決勝ヒート1は、ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がホールショットを奪い、同じくホンダを駆る小方誠(#4)、ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が続いた。ふたつめのコーナー出口で激しいマルチクラッシュが発生。ランキングトップで今大会を迎えたヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)が大きく出遅れる波乱となった。1周目、小方はミスで5番手に順位を落とし、山本と富田と能塚が激しいトップ争い。これにホンダ勢の小島庸平(#6)と小方と大塚豪太(#7)が続いた。2周目、能塚が2番手に浮上。小方は小島をパスして4番手に順位を回復した。勢いに乗る能塚は、トップの山本に接近。4周目に逆転した。 富田俊樹(#2) 富田俊樹(#2) 能塚智寛(#5) 能塚智寛(#5)VS 山本鯨(#1) 抜かれた山本はすぐに逆襲したが、これを能塚が抑えると、今度は富田が山本に肉迫。しかしここは山本が守った。この段階で4番手の小方は富田から6秒ほど遅れていて、トップ争いはとりあえず3台に絞られた状態。6周目以降、トップ争いは一度落ち着きを取り戻した。しかし10周目に能塚のペースが落ち、山本が先頭に立った。同じ周、それまでトップ3とのギャップを保っていた小方も、周回遅れの影響などでタイムを落とした。能塚はここから完全にペースダウン。翌周には富田が2番手に浮上した。レース終盤、山本は富田と1~2秒差を守って走行。レースは16周でチェッカーとなり、山本が優勝、富田が2位、大きく遅れながらも能塚が3位となった。小方は4位でゴール。レース中盤、カワサキに乗る安原志(#19)が、小島と大塚を従えて5番手争いの先頭を走行したが、再逆転した小島が5位、大塚が6位となった。渡辺は8位まで挽回してフィニッシュした。 決勝ヒート2では、再び山本がホールショット。しかしすぐに能塚がトップに立った。スタート直後、アクシデントに巻き込まれて渡辺が再び転倒。今度はすぐに再スタートしたが、大きく出遅れた。1周目の上位勢は能塚、山本、安原、富田、小島、小方のオーダー。2周目、能塚が転倒して山本がトップに立ったが、すぐに再スタートした能塚は3周目に再び山本をパスした。この段階で、トップの能塚から7番手まで追い上げてきた渡辺までは、それぞれが1~2秒差の等間隔状態。8番手以下は遅れはじめた。さらに翌周あたりから、4番手の安原が前と離れだし、能塚も3秒ほどのリードを奪った。しかし7周目には、再び能塚と山本と富田が1~2秒差。4台による4番手争いでは渡辺がようやく先頭に立ったが、この段階で3番手の富田とは約13秒も離れてしまった。 富田俊樹(#2)、能塚智寛(#5)、山本鯨(#1) 8周目、2番手を走る山本に富田が近づき、翌周に攻略成功。10周目には、能塚のミスでトップ3台が完全に接近した。そして翌周、富田が能塚を抜いてトップに浮上した。レース終盤、富田は3秒前後のリードを確保。山本は能塚に迫ったが、ここは能塚が守った。そしてレースは16周で終了となり、富田が優勝、能塚が2位、山本が3位となった。4~6位はいずれも単独走行で、渡辺が4位、小方が5位、安原が6位に入った。今大会の結果、ポイントランキングでは山本が226点でトップに立ち、富田が225点と1点差で追い、渡辺が208点のランキング3番手に後退して最終戦を迎えることになった。 【IA2】ゲスト参戦したジェイ・ウィルソンが両ヒート優勝 ジェイ・ウィルソン(#106) ジェイ・ウィルソン(#106) ランキングトップを独走してきた内田篤基(#4)は、前戦ヒート1で負傷して今大会も欠場。これにより、1点差のランキング2番手だった大城魁之輔(#2)の逆転がほぼ間違いない状況で大会を迎えた。決勝は30分+1周の2ヒート制。そのヒート1では、昨年はオーストラリアでトレーニングを積んできた鳥谷部晃太(#35)がホールショットを奪い、ヤマハの要請でゲスト参戦したオーストラリアのジェイ・ウィルソン(#106)が2番手で続いた。オーストラリアとニュージーランドの選手権で計6個のシリーズタイトルを獲得し、米国AMAスーパークロスの参戦経験もあるウィルソンは、1周目に早くもトップ浮上。2番手に後退した鳥谷部は、オーストラリア滞在中に練習パートナーだったウィルソンを追ったが、すぐに4秒ほど離された。 鳥谷部晃太(#35) 大城魁之輔(#2) 大城はスタート直後に2番手だったが、その後にミスして1周目5番手。3周目に池田凌(#9)をパスして、大倉由揮(#6)に次ぐ4番手に順位を上げた。レース前半、ウィルソンは4秒程度のリードをキープしつつ、余力を残してトップを快走。5番手には中島漱也(#10)、6番手には前戦に続いてスポット参戦した平田優(#51)が上がってきた。レースが後半に入ると、上位勢はそれぞれ前後の間隔がやや開き、5番手の中島以下は遅れた。11周目には平田が中島を抜いたが、翌周には中島が抜き返した。レース終盤、鳥谷部がバックマーカーに詰まり、これで大倉が接近。しかしここは鳥谷部がポジションを守った。そしてレースは16周でチェッカー。完全にペースを支配したウィルソンが優勝し、鳥谷部が2位となった。大倉が3番手でゴールしたが、レース後の車検で排気音量規定オーバーとなり失格。これで大城が3位に繰り上がった。中島と平田も同様の理由で失格。池田が4位、西條悠人(#5)が5位となった。 決勝ヒート2は、大倉がホールショット。これに続いた鈴村英喜(#15)は徐々に順位を下げ、西條が2番手、鳥谷部が3番手で続いた。ウィルソンはやや出遅れたが、それでも混戦の中で追い上げ、1周目に鳥谷部をパスして3番手まで浮上した。2周目、ウィルソンは西條を抜いて2番手。そのまま大倉に迫ったが、意地をみせた大倉が3周目の途中までトップを守った。しかし実力で勝るウィルソンが先頭に立ち、4周目の段階でウィルソン、大倉、西條のトップ3。4番手の鳥谷部はこれについていけず、後方から平田と大城が迫った。5周目、ウィルソンはリードを約3秒に。大倉と西條は接近戦を開始し、4番手争いでは平田が鳥谷部を抜いた。その後も、ウィルソンは3~4秒のアドバンテージをキープ。西條は大倉のマークを続け、8周目には肉迫したが、ここは大倉が守った。 大倉由揮(#6) 西條悠人(#5) レース後半、ウィルソンはなおもトップを快走。10周目あたりから西條のラップタイムがわずかに落ち、これで大倉と西條の間隔は3秒ほどに開いた。一方、4番手の平田は11周目あたりからペースが回復し、これで西條と平田が接近。14周目からバトルが開始され、ラスト2周では両者が何度もポジションを入れ替えた。しかし最終ラップとなった16周目の途中で西條が再び先行すると、その後はポジションを明け渡すことなく走行。レースはウィルソンが優勝、大倉が2位、西條が3位、平田が4位となった。鳥谷部はトップ4から遅れて5位、大城はペースが上がらず6位でフィニッシュ。シリーズランキングでは、大城が31点リードでポイントリーダーとなった。 【IBオープン】鈴木龍星の予選落ちで町田勘太がポイントリーダーに! 山田康介(#28) ランキングトップで今大会を迎えた鈴木龍星(#47)が、アクシデントで予選落ち。これにより、25点差で追っていた町田勘太(#53)や鈴木と36点差だった村野晟弥(#50)に逆転のチャンスが訪れた。土曜日の決勝ヒート1は、山田康介(#28)がホールショット。佐藤沙弐(#9)、町田、平塚豪(#10)、村野が続いた。スタート直後の1コーナーではクラッシュが発生し、伊藤晃(#48)や那須愛斗(#59)らがこの影響で大きく遅れた。1周目をトップでクリアしたのは山田。これに佐藤、スタート直後は6~7番手だった田中淳也(#55)、町田、平塚、村野が続いた。2~3周目にかけ、トップの山田はリードを拡大。田中は佐藤の攻略を試みたが、佐藤が順位を守った。 この段階で4番手以下はすでに大きく遅れ、町田と平塚と村野が僅差の4番手争い。4周目、2番手争いでは田中が佐藤を抜いたが、この段階でトップの山田は約7秒逃げていた。同じ周、4番手争いでは村野が2台を抜いて集団の先頭に。さらに、町田を2秒ほど離した。その町田には平塚が肉迫。5周目には両者が順位を入れ替えた。レースが後半に入った6周目以降、トップの山田と2番手の田中はほとんどその差が変わらず、3番手の佐藤、4番手の村野まではいずれも単独走行に。5番手平塚の後方には5台が連なった。この中で、1周目22番手通過の伊藤が順位を上げ、9周目に平塚をパス。ところが伊藤は、ラスト2周となった10周目にミスをして8番手に後退した。これで平塚は5番手に復帰し、3秒ほど遅れて走る町田には、1周目24番手だった那須が肉迫。しかし最後は町田が順位を守った。レースは山田が独走して全日本初優勝。田中が2位、佐藤が3位、村野が4位、平塚が5位、町田が6位となった。 日曜日に実施された決勝ヒート2は、田中がホールショット。これに伊藤と藤井一輝(#57)と町田らが続くと、まずは混戦の中で町田が順位アップ。トップ走行だった田中が転倒し、これで町田がトップに立った。ヒート1優勝の山田は、スタート直後には7番手だったが1周目12番手。その後、ミスやピットインで順位を落とし、27位でレースを終えた。オープニングラップをトップでクリアしたのは町田。これに伊藤、藤井、千葉蓮希(#39)、佐藤、大塚貴斗(#32)らが続いた。2周目、町田と伊藤は僅差のトップ争いを開始。1~2秒ほど間隔を開けて藤井、佐藤、千葉、大塚、村野がセカンドグループとなりはじめた。3周目、町田を抜いて伊藤がトップに浮上。さらに、伊藤は2秒ほどのリードを奪った。 伊藤晃(#48) 伊藤晃(#48) トップに立った伊藤は、4周目以降に後続を引き離して、徐々に単独走行状態へ。一方、2番手に後退した町田のペースはさほど上がらず、佐藤と藤井が追従した。レースが後半に入った6周目、伊藤のリードはすでに10秒ほどに。一方、町田と佐藤と藤井はなおも僅差の2番手争いを続け、そこから3秒ほど遅れて大塚と村野も接近戦を繰り広げた。7周目、佐藤が町田をパスして2番手浮上。同じ周、村野も大塚を抜いた。8周目、2番手の佐藤から5番手の村野までは、それぞれ1~2秒差。さらに村野から2秒ほど遅れて大塚が続き、そしてその後方には田中が追い上げてきた。9周目、藤井はミスにより6番手後退。この周、田中は5番手まで順位を上げ、町田や村野と3番手争いを開始した。そして10周目、田中が両者をパス。さらに、ラストラップとなった11周目、田中は佐藤にも追いついて逆転に成功した。そしてレースは伊藤が独走で優勝。田中が2位、佐藤が3位となった。最終ラップに村野が後退し、4位は町田、5位は大塚、6位は1周目15番手から追い上げた那須。村野は7位となった。今大会の結果、町田が142点、鈴木が138点、伊藤が131点、村野が130点と、チャンピオン争いは大混戦となって最終戦を迎える。 【レディース】トップの転倒が続いたレースを川井麻央が制す 川井麻央(#1) 川井麻央(#1)…

【D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 第7戦 第59回MFJ-GPモトクロス大会】最高峰のIA1は両ヒートで激しいトップ争い!

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの第7戦となる第59回MFJ-GPモトクロス大会は、前戦から2週間後の10月23日(土)~24日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。今大会が、最終戦を前にしたシーズン5戦目となります。 ふたつの丘にまたがるように設けられたコースは、アップダウンの豊富なレイアウトが特徴。今季第4戦でも使われ、今大会はこのときの仕様をベースに見直されたレイアウトとなっていました。 各クラスの予選やIBオープンクラスの決勝ヒート1などが実施された土曜日は、目まぐるしく天候が変化。午前中は晴れベースながら一時的に強い雨が降り、午後は雨の時間が長くなりました。それでも路面はほぼ荒れることなく終了。晴れ時々曇りとなった日曜日は、入念な整備で柔らかめの路面に改善され、粘土質の路面には走行によって深いワダチが刻まれました。最高気温は18度。朝晩はかなり冷え込んだものの、日中は快適な陽気となりました。 【IA1 決勝ヒート1】 山本鯨が巧みなレースコントロールで今季5勝目! ホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)がホールショット。ポイントリーダーとして今大会を迎えた渡辺祐介(#3)は、スタート直後に激しくクラッシュして大きく出遅れました。1周目から、山本とヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)とカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が、激しいトップ争いを展開。2周目に富田を抜いた能塚が、4周目に山本をパスして先頭に立ちました。 すぐに山本も反撃に転じましたが、ここは能塚が抑え、山本はしばらく能塚の背後でマークする作戦にチェンジ。そしてレースが間もなく終盤を迎える10周目、満を持して山本が再逆転を果たしました。抜かれた能塚は一気にペースが落ち、翌周には富田が2番手。その後、富田は1~2秒差で山本を追いましたが、最後まで逃げ切った山本が優勝、富田が2位、能塚が3位でした。渡辺は8位でゴールしました。 【IA1 決勝ヒート2】 富田俊樹が優勝。山本鯨と富田が1点差! ヒート1に続き山本鯨(#1)がホールショットを奪い、渡辺祐介(#3)がスタート直後に転倒して出遅れ。1周目、能塚智寛(#5)が山本をパスして先頭に立ちました。2周目には富田俊樹(#2)が3番手浮上。一方で能塚は転倒を喫し、山本がトップに返り咲きました。しかし3周目、再び能塚が逆転。4周目あたりには能塚と山本と富田のトップ3となり、能塚が3秒ほどのリードを確保しました。 ここからトップ争いは膠着状態でしたが、8周目に富田が山本に近づき、翌周には攻略成功。10周目、能塚のミスで3台が接近し、次の周に富田が能塚を抜いて先頭に立ちました。レース終盤、富田は数秒のリードをキープ。能塚と山本は接戦を繰り広げましたが、最後まで能塚が順位を守りました。そして富田が優勝、能塚が2位、山本が3位。渡辺は4位まで追い上げました。ランキングは山本226点、富田225点、渡辺208点となっています。 【IA2 決勝ヒート1】 スポット参戦のジェイ・ウィルソンが余裕の勝利! ホールショットを奪った鳥谷部晃太(#35)を、ヤマハの要請でオーストラリアから来日スポット参戦したジェイ・ウィルソン(#106)が1周目にパス。鳥谷部は、昨年のオーストラリアトレーニング時に練習パートナーだったウィルソンを必死に追いましたが、3~4秒先行された状態をキープされてしまいました。3番手に浮上したのは大倉由揮(#6)。さらに、大城魁之輔(#2)が4番手で続きました。 レース中盤、大城までの上位4台は縦に長くなり、ウィルソンは5秒ほどにリードを拡大。鳥谷部も必死で粘りましたが、レースはウィルソンのコントロール下にありました。そして16周のレースでウィルソンが勝利、鳥谷部が2位となりました。大倉は、レース終盤に鳥谷部の背後に迫ってゴールしましたが、レース後の車検で音量規定オーバーにより失格扱い。これで大城が繰り上げ3位となりました。 【IA2 決勝ヒート2】 ジェイ・ウィルソンに大倉由揮が果敢に挑む ホールショットを奪ったのは大倉由揮(#6)。西條悠人(#5)と鳥谷部晃太(#35)が続き、やや出遅れたジェイ・ウィルソン(#106)が、まずは鳥谷部を抜いて1周目をクリアしました。2周目、ウィルソンは西條をパスして2番手。大倉に迫りましたが、3周目途中まで大倉が抑えました。しかしウィルソンが先行し、大倉と西條が追う展開。4番手を走る鳥谷部は、4周目あたりから大きく遅れていきました。 レース中盤、トップのウィルソンが数秒のリードを奪う一方で、大倉と西條は激しい2番手争い。しかしここでは大倉が競り勝つと、10周目から西條のラップタイムが少し落ち、両者の差は拡大しました。そして西條には、前戦に続いてスポット参戦した平田優(#51)が接近。レース終盤には、何度も順位が入れ替わるバトルに発展しました。レースは、再びウィルソンが勝利。大倉が2位でゴールし、最後は平田を退けた西條が3位、平田が4位でした。 【レディースクラス 決勝】 転倒から再逆転して川井麻央が今季5勝目! 久保まな(#3)がホールショット。スポット参戦した現役オートレーサーの高橋絵莉子(#47)らを抜いて、川井麻央(#1)が1周目に2番手へ浮上しました。さらに、本田七海(#2)も3番手に浮上。その後方では、箕浦未夢(#13)と高橋と楠本菜月(#5)が4番手争いを繰り広げ、2周目に楠本がここから抜け出しました。3周目、トップを守っていた久保が転倒。川井がトップに立ちました。 ところが4周目、今度は川井が転倒。これで先頭は本田に代わりましたが、すぐに復帰した川井が5周目に再びトップの座を得ました。その後、本田は1~2秒後方で川井をマーク。しかし最後まで川井が後続の本田を寄せ付けず、今季5勝目を挙げました。本田が2位、楠本が全日本初表彰台となる3位。久保は4位まで追い上げてチェッカーを受けました。箕浦が5位、高橋が6位でした。

【予選速報】2021 JMX Rd.7

各クラスの予選が終了次第、こちらに速報的に結果を載せていきます! 予選結果は正式結果で出るたびにこの記事に掲載し更新していきます。

【続報】D.I.D JMX Rd.7で企画される下田丈選手の豪華すぎるプレゼント内容が決定!

先週末に10月23日〜24日のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦 MFJ-GP大会で下田丈選手のプレゼント企画が正式に決まったことをお伝えいたしました。その時はまだ具体的なプレゼントの内容をお伝えできていなかったのですが、本日そのプレゼントの具体的な内容があきらかになりました。 【プロフィール】 下田 丈(しもだ じょう) 2002年5月16日生まれ、三重県鈴鹿市出身。 サイン入りグッズはジャージ、ヘルメット、ブーツでもかなり豪華な内容ですが、さらにチームポロシャツ、トレーナー、ジャンパーが加わり、サインなしですがオフロードゴーグルもプレゼントされます! しかもこれらウエア類は下田丈選手が一度着用したものなんです。 プレゼントと言っても抽選だからなかなか当たらないんでしょ?と思っている人にも朗報です。 先着順で下田丈選手のサイン入りカードがもらえちゃうんです!!! スポーツランドSUGOのゲートオープンする時間をタイムスケジュールで確認すると…… 10月23日(土) 7:30ゲートオープン 10月24日(日) 7:00ゲートオープン ゲートオープン前から並ぶファンもいるとは思いますが、当日の予想最低気温は1桁台となっているので風邪をひかない暖かい格好でご来場ください。 先着順で当たるサイン入りカードは100枚、サインなしでも400枚。 これだけのプレゼントとカードに練習の合間を縫って彼がサインしてくれたことを考えたら、いかに日本のファンを大事にしてくれているのかがわかります。 ありがとう、下田丈選手! 【本人生サイン入り!プレゼント】 モトクロスブーツ FOX 赤 オフロードヘルメット BELL 黒 プロサーキット仕様 モトクロスジャージ 黒/緑、水/オレンジ プロサーキットカワサキ チームポロシャツ プロサーキットカワサキ チームトレーナー プロサーキットカワサキ チームジャンパー 【サインなしプレゼント】 SCOTT オフロードゴーグル 【先着順プレゼント】 下田丈カード(スモールサイズ) サイン入り 約100枚(配布数:土曜日35枚/日曜日65枚) サインなし 約400枚(配布数:土曜日最大200枚) ※プレゼント抽選登録の際にお渡しします。 サイン入りカードが欲しい方は、合言葉「がんばれ下田丈!」を受付係にお伝えください。 両日とも、上記枚数切れの場合は配布終了となります。 【プレゼント抽選対象者】 有料のチケットにてMFJ -GPに来場し、抽選登録を完了させた方 【プレゼント抽選登録方法】 step1: リンク先のフォームに必要事項を記入し送信してください。 step2:…

2021 JMX第7戦MFJ-GPで下田丈選手のサイン入りグッズを抽選でプレゼント‼︎

AMAスーパークロスで大活躍している下田丈選手。本来ならD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦のMFJ-GPに参戦する予定でした。しかし、コロナ感染症拡大の影響による出入国での数週間の隔離措置がレースに影響を及ぼすとの理由から、今回は参戦を見送ることとなりました。下田選手も日本のファンの前で走ることを楽しみしていただけに、非常に残念だったようです。私たちも彼の走りをこの目に焼き付けたかった……。 そんな日本のファンのために、下田丈選手が非常に太っ腹なプレゼント企画をしてくれました! サイン入りのウエアのみならず、ヘルメットやブーツまで??用意してくれたようです。いやはやありがたい。 プレゼント応募の詳しい方法は下記を参照してもらうとして、会場にこないと抽選対象とはなりません! そして、サイン入りグッズは「下田丈ブース」で直接手渡しとなります。 IA1、IA2のチャンピオン争いは熾烈な状況ですし、10月23日、24日はスポーツランドSUGOへいくしかないでしょ〜♪ 【プレゼントグッズ内容】 ウエアー類多数 ※直筆サイン入り!?ヘルメット・ブーツまであるらしい?! 詳細は10/18以降に発表しますのでお楽しみに! 【抽選対象者】 有料のチケットにてMFJ -GPに来場し、抽選登録を完了させた方 【抽選登録方法】 step1: リンク先のフォームに必要事項を記入し送信してください。 step2: ”有料のチケット”にて、MFJGPを観戦に行きましょう! <チケット購入はこちらのページの下から!> step3: 10月23日(土)ゲートオープン(7:30)~ゲートクローズ 10月24日(日)ゲートオープン(7:00)~11:59までに、第1パドック内「下田丈ブース」にて抽選登録を行ってください。 ※応募する本人が、有料のチケットと、身分証明書をお持ちください。 ※有料チケットの使いまわしが発覚した場合、関係者全員抽選対象外となりますのでご注意ください。 【当選発表日時】 10月24日(日)12:30~13:30(予定) 【発表方法】 下田丈ブースでの貼りだし 場内放送 電話での呼び出し 【受け渡し方法】 下田丈ブースにて直接手渡し ※当選者本人が当大会の有料チケットと身分証明書を持参のうえお越しください。 ※郵送での発送は行いません。 ※受取されないグッズの再抽選は行いません。必ず取りに来てください。 JMX R7 MFJ-GPのレースイベント観戦情報はこちら

電動MXデモラン決定!

今回のデモランは兄弟車の競演! JMX R7 MFJ-GP 大会(スポーツランドSUGO:10月23日(土)~24日(日)開催)では、電動モトクロッサー2台のデモ走行を実施。 カーボンニュートラルが求められる機運の高まりを受けて、2019年の東京モーターサイクルショーで公開後、2019年4月にHSR九州でデモ走行を行った「Honda CR-Electric プロトタイプ」と、2021年6月のSUGO大会で単独デモ走行を行った「M-TEC E.REX」。 今回はこの2台の兄弟電動モトクロッサーがお昼休みのイベントタイムにてついに競演! また、それぞれのPRブースではそれぞれのスタイルをじっくり見られる展示も行います。 市販モトクロッサーCRFをベースに、車体をHondaが、パワーユニットを無限(株式会社M-TEC)が制作。 両社の共同研究により生まれた2台の電動モトクロッサーは、小さなモーター音と車両の走行音のみながら、ダイナミックなスピードでコースを自由に駆け抜ける。一度見たら忘れられない不思議な感覚をぜひご体感ください。 また、今回のデモ走行は、Honda CR-Electric プロトタイプを元全日本モトクロスチャンピオンで”無限”契約ライダーであった川島雄一郎(かわしま ゆういちろう)さんが、M-TEC E.REXを元全日本モトクロスチャンピオンのHRCワークス契約ライダーで、現在Hondaサテライトチームのレーシングアドバイザーを務める増田一将(ますだ かずまさ)さんが担当。 MXのレジェンドライダーお二人と、MXの未来を担う最新の電動モトクロッサーが演じるデモ走行をお見逃しなく! デモ走行タイム:(土) 13:05 ~ 13:15 / (日) 12:45 ~ 12:55 [MX本コース全域] ※走行当日は車両の外観デザインが変わる予定です。※天候やコース状況、あるいはレース進行の遅延等により、予告なく走行を中止/短縮する場合がございます。あらかじめご了承ください。 JMX R7 MFJ-GP 大会 観戦情報  

2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ 第7戦第59回MFJ-GPモトクロス大会(10/23~24)の観戦情報&見どころ

10月23日(土)~24日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催される2021年のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦。ここでは、今大会の注目ポイントやコースの特徴、各クラス注目の選手など、観戦に役立つ情報をまとめて紹介します! 【1】タイトル争いの行方を占う重要な1戦 今季の2021 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第5戦近畿大会が新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止となり全6戦に。第2戦中国大会が、同じくコロナの影響で11月下旬に開催を延期したことから、本来は今季最終戦だった10月23日(土)~24日(日)の第7戦第59回MFJ-GPモトクロス大会は、シーズン決着の場ではなくなりました。一方で、チャンピオン争いに加わっているライダーにとっては、この大会終了後に有利な立場にいることが非常に重要となるため、もしかしたら最終戦以上にアグレッシブなライディングとし烈なバトルが観られるかもしれません。 そんな第7戦第59回MFJ-GPモトクロス大会の舞台となるのは、宮城県のスポーツランドSUGO。かつてスーパーバイク世界選手権が開催されたこともあるオンロードサーキットや、現在でも全日本スーパーモト選手権などが実施されているカートコースも有し、全日本トライアル選手権や全日本エンデューロ選手権まで実施される広大な複合モータースポーツ施設です。全日本モトクロス選手権では、今季第4戦でも会場となりました。 【2】万全の新型コロナウイルス対策で 施設とスタッフが充実し、オンロードとオフロードのさまざまなレースを開催することなどで、コロナ禍におけるイベント実施のノウハウも蓄積してきたスポーツランドSUGO。全国的な新規感染者数が激減している状況での開催とはいえ、今大会でも新型コロナウイルス対策を徹底しています。 大会前の情報によると、第4戦と同じくパドックには観客の立ち入り制限エリアを設ける予定とのこと。これは、ライダーやチーム関係者と観客の接触機会を大幅に減らすことで、感染リスクを下げるという考えに基づいています。選手との距離が近いのが、本来の全日本モトクロスが持つ魅力ですが、コロナの現状を踏まえてご理解いただけますようお願いいたします。 またSUGOの入場時には、選手や関係者や観客などに対して、状況に応じて検温や体調チェックシートの提出などが求められます。また、飲食時以外のマスク着用や観戦時の密集回避(ソーシャルディスタンス確保)なども呼びかけられています。ご協力よろしくお願いいたします。 【3】コースはアップダウンも豊富でダイナミック かつてモトクロス世界選手権を誘致したこともあるスポーツランドSUGOのインターナショナルモトクロスコースは、ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされ、その斜面や谷地といった自然の地形を生かした豊富なアップダウンも特徴としています。コースの序盤には、斜度が約30度で長さが約70mもある上りの「大坂」、メインエリアから見ると “丘の向こう”となるエリアにはハイスピードな「ヨーロピアンセクション」もあります。 比較的頻繁にコースの仕様が変更されるSUGOですが、「アップダウンが豊富でダイナミック」という基本コンセプトは踏襲。現地で観戦できないファンのためにYoutubeライブ動画配信チャンネルの「MFJ Live Channel」を展開していますが、豪快なアップダウンはなかなか映像では伝わりづらく、ぜひとも会場で生観戦してもらいたいところです。 SUGOライダーズカフェ ちなみに、SUGOには昔からスターティングエリア左側にコンクリートスタンド席が設けられていましたが、近年はそれに加えて大坂の横など複数ヵ所に観客席の整備が進められました。飲食店ブースも複数ヵ所に分散され、ヨーロピアンセクションにはバイク来場者無料(一般利用500円)の「SUGOライダーズカフェ」が設けられるなど、観戦環境の向上が進められています。メインエリアのトイレはきれいで、公共交通機関のみを利用した来場は難易度が高めな立地とはいえ、初めての全日本モトクロス観戦にも最適なコースのひとつです。 【4】最高峰クラスのIA1で注目の選手は? 山本鯨選手(#1) 山本鯨選手(#1) 渡辺祐介選手(#3) 渡辺祐介選手(#3) 排気量450ccの4ストマシンが参戦する最高峰クラスのIA1は、第6戦でホンダサポートライダーの山本鯨選手(#1)が両ヒート制覇を達成。ランキングトップにつけているヤマハファクトリーチームの渡辺祐介選手(#3)が3-4位だったことから、ポイント差が2点に詰まりました。さらに、渡辺選手と同じくヤマハファクトリーチームから参戦する富田俊樹選手は2-3位となり、こちらも渡辺選手とのポイント差を削減。渡辺選手が181点、山本選手が179点、富田選手が174点と、上位3選手が7点差の大接戦となっています。 このクラスは今季、カワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#5)とホンダサポートライダーの小方誠選手(#4)までが5強状態。能塚選手と小方選手は、ポイントランキングでは3番手の富田選手から22~30点差で、逆転チャンピオンにはやや厳しい状況ですが、レースでのヒート優勝は十分に狙える存在です。 今季はポイントスケールが変更され、優勝25点、2位20点、3位16点、4位13点、5位11点……と、これまでよりも上位のポイント間隔が大きめ。優勝と5位では14点も違います。渡辺選手と山本選手と富田選手の7点差というのは、もはや差が無いのと同じ。この大会でどの選手が有利な立場に持ち込むのか、あるいは大混戦のまま最終戦に臨むことになるのか、3選手だけでなく能塚選手と小方選手の順位を合わせて注目です。 【5】IA2はスポット参戦ライダーに注目 内田篤基選手(#4) 大城魁之輔選手(#2) 4スト250ccと2スト125ccのマシンが使われるIA2は、前戦の決勝ヒート1で、カワサキのマシンを駆りランキングトップを独走していた内田篤基選手(#4)が負傷リタイア。内田選手はその後のレースに出走できず3ヒートともノーポイントとなり、ホンダに乗るランキング2番手の大城魁之輔選手(#2)が、わずか1ポイント差に迫りました。内田選手は、第7戦の出場あるいはポイント獲得が厳しい状況で、アクシデントがなければ大城選手がランキングトップに浮上することが予想されます。 このIA2には今回、ヤマハの招待により、オーストラリア選手権やニュージーランド選手権のモトクロスやスーパークロスで計6度のチャンピオンに輝き、米国AMAスーパークロスの250SXでも2020年にランキング19位という成績を残したジェイ・ウィルソン選手(#106)がスポット参戦。その実力は全日本IA2ライダーを圧倒的に上回っていると思われますが、ウィルソン選手にとっては慣れない日本のコースでのレースとなるため、日本人ライダーとのバトルにも期待が集まります。また、第6戦に続いて平田優選手(#51)、第4戦以来となる田中雅己選手(#48)といったベテランライダーもエントリーしていて、こちらも注目です。 川井麻央選手(#1) 川井麻央選手(#1) 久保まな選手(#3) 久保まな選手(#3) レディースクラスは、昨年の開幕戦から全日本負けなしだった川井麻央選手(#1)の連勝が、川井選手の転倒により前戦でストップ。これで久保まな選手(#3)が今季初優勝を挙げました。しかし前戦でも、決勝中のベストラップタイムでは川井選手がライバルを完全に圧倒していて、このSUGOでも川井選手が優勝候補の筆頭であることは間違いありません。久保選手や川井選手のチームメイトでもある小野彩葉選手(#4)、インターバルで負傷した膝の状況が気になる本田七海選手(#2)らが、川井選手に挑みます。 【6】会場での観戦にはアプリの活用を! 全日本モトクロス選手権シリーズでは今季、全戦で動画配信アプリ「Grooview(グルービュー)」を展開しています。これは、来場者がスマホやタブレットでレースや関連イベントなどの動画やタイミングモニター、タイムスケジュール、選手リスト、場内案内などの情報を閲覧できる、場内限定の無料サービス。これを活用すれば、会場内のどこで観戦していても、レースの順位や今後のタイムスケジュールなどをチェックできます。 …

YouTubeチャンネル『JMX Promotion』でコースプレビュー&選手インタビューが見られます!

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 第6戦が10月10日に終わりまだ興奮冷めやらぬ状態ですが、来週末には第7戦がスポーツランドSUGOで開催されます! 次のレースに備え、選手たちもこの週末に練習で走り込むことでしょう。 その全日本モトクロス選手権シリーズのレースが開催されるコースの特徴や、注目の選手をインタビューした模様がアップされているYoutubeチャンネルがあるのをご存知ですか? Youtubeチャンネル『JMX Promotion』では元IA1シリーズチャンピオンでJMXでは解説も担当しているyossy(熱田孝高氏)が、実際に走行しコースプレビュー! 本当に走りながらコース紹介しているの?と驚くほど饒舌に特徴を語っています。 走行後にアフレコしますか?とyossyに提案したのですが、「ライブ感を出したいし、走っている生の声を載せたほうがいいでしょ!」ということで多少聞きにくい映像もあるのですが、そのままの音声を映像に載せています。何でその速さで走ってコース紹介までできるの?と驚きますが、さすがチャンピオンライダー! 安定感が違います。yossyのスムーズな走りを見ると、自分も走れるんじゃないかと勘違いしちゃうほどです。 選手インタビューも、選手との距離が近いyossyだからこそ引き出せるコメントに注目です! まるで漫才の掛け合いのようなテンポの良いインタビューは必見。選手のひととなりを垣間見ることができますよ~。 Youtubeチャンネル『JMX Promotion』の登録も是非よろしくお願いいたします。

D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第6戦 HSR九州大会 詳細レースリポート 

D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズの第6戦HSR九州大会は、10月9日(土)~10日(日)に熊本県のHSR九州で開催された。9月に予定されていた第5戦近畿大会が、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止されたことから、約4ヵ月という非常に長い夏休みを挟んで実施されることになった今大会。第2戦中国大会が延期されているため、これがシーズン4戦目で、後半戦最初の戦いとなる。 阿蘇の火山灰に由来する黒土を特徴とするコースは、全日本屈指のハイスピードレイアウトを特徴としてきたが、今大会に向けてコース後半を中心にレイアウトが変更され、低速化や難易度が高いジャンプの削減も施された。パッシングポイントはやや減ったが、安全性は増したコースレイアウトという印象だ。 また、今大会の前に地面を掘り起こす整備が施されたが、こちらは降水量の少なさと10月としては異例の高温、そして強めの風という悪条件が重なったことで、掘り返された土がどんどん乾いてパウダーのように堆積し、土曜日は大量のホコリを発生させる要因となってしまった。それでも日曜日は、パウダー状の土を除去する整備に加えて懸命な散水作業が施されたことで、ハード路面のセクションはより増えたがホコリの発生はかなり抑えられた。日曜日の最高気温は30度。感染対策が施された会場には、2日間で2,107名のファンが訪れた。 【IA1】両ヒート制覇の山本鯨が、ランキングトップに2点差まで詰める IA1 #1 山本 鯨 Honda Dream Racing Bells 全日本最高峰クラスとなるIA1は、今大会以降はすべて30分+1周の2ヒート制となる。決勝ヒート1は、ホンダのマシンを駆る小方誠(#4)がホールショットを奪い、同じくホンダがサポートするディフェンディングチャンピオンの山本鯨(#1)が1周目に小方をパス。山本、小方、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)、ヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)と富田俊樹(#2)が続いた。レース序盤、小方は1~2秒差を保ってトップの山本をマーク。能塚は小方より少しペースが悪く、その差が開いていった。4周目、能塚と渡辺と富田による3番手争いで、富田がまずは渡辺をパス。翌周には能塚の攻略にも成功して、富田が集団の先頭に立った。 5周目、小方がコーナーで軽微なミスをした影響で、山本のリードが約3秒に拡大。翌周に小方のペースは戻ったが、7周目から再びラップタイムが落ちた。一方、山本はこのタイミングでペースアップを果たし、着実にリードを拡大。10周目に富田が小方を抜いて2番手にポジションアップした段階で、山本のアドバンテージは約10秒になっていた。そして山本は、16周でチェッカーとなったレースを最後まで危なげなく走破。最後はペースを緩めながらも独走で今季3勝目をマークした。レース後半、10周目に能塚をパスした渡辺が富田に肉迫したが、富田が最後までポジションを守って2位。渡辺が3位、レース後半にトップ3から遅れた能塚が4位、小方が5位となった。 決勝ヒート2では、山本がホールショット。これに渡辺、富田、能塚、小方が続いた。ところが1周目後半、富田がスリップダウンを喫して11番手まで後退。山本と渡辺、2秒ほど離れて能塚と小方が接近戦を展開しながら、オープニングラップをクリアした。2周目、山本は1~2秒のリードを確保。しかし3~4周目は、山本と渡辺のバトルは膠着状態となった。すると5周目、山本が前の周よりも一気に4秒ほどラップタイムを上げてスパート。これで後続との差を約3秒に拡大すると、山本は翌周以降も5周にわたりハイペースを維持し、10周目の段階で約9秒のアドバンテージを築くことに成功した。 IA1 #2 富田俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM IA1 #5 能塚智寛 Team Kawasaki R&D レース中盤、2番手以下は渡辺、能塚、転倒から追い上げてきた富田、小方のオーダーとなったが、それぞれが5秒ほど離れた単独走行に近い状態。しかしレース終盤、渡辺のペースがやや落ち、3番手の能塚が2秒ほど後方まで接近した。するとラスト2周となった15周目、それまで2番手を守っていた渡辺が転倒。これで4番手に順位を下げた。そしてレースは、山本が再び独走で勝利。能塚が2位、富田が3位で表彰台に登壇し、渡辺が4位、小方が5位となった。今大会の結果、ポイントランキングトップは依然として渡辺が守っているが、山本が2点差、富田が7点差に迫り、ランキングトップ3が接近して残り2大会を迎える。 【IA2】ラストレースとして臨んだ古賀太基がトリプルクラウン達成 IA2 #56…

【D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 第6戦 HSR九州大会】IA1とIA2はチャンピオン争いが超僅差に!

【レース概要】 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第5戦近畿大会が新型コロナウイルスの影響で中止となったため、サマーインターバルが予定よりもさらに伸び、約4ヵ月ぶりに開催されることになりました。第2戦中国大会が11月下旬に延期されたことでシーズン4戦目となった第6戦HSR九州大会は、10月9日(土)~10日(日)に熊本県のHSR九州で開催されました。 最高気温が連日30度に達し、晴天に恵まれすぎて雨量がなく、しかも風が強めに吹いたことから、コースは散水作業が追いつかないほど乾いた状態。阿蘇の火山灰に由来する黒土は粒子が細かく、とくに土曜日はこれが乾いたパウダー状になってコース上に堆積し、ホコリが多く舞うパフパフのコンディションとなりました。日曜日の天候は晴れで、この日も気温は30度まで上昇。散水作業の改善により、前日よりもホコリの発生は抑えられました。 なお今大会のIA2には、このクラスでは初めてとなる15分+1周の3ヒート制が導入されました。 【IA1 決勝ヒート1】 山本鯨が巧みにレースを支配して今季3勝目! ホールショットの小方誠(#4)を、同じくホンダのマシンを駆る山本鯨(#1)が1周目にパス。レース序盤は、山本を小方が1~2秒差でマークし、少し離れてカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)やヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)と渡辺祐介(#3)が追いました。5周目、小方がコーナーでミスして少し遅れ、山本のリードは約3秒に拡大しました。 7周目以降、小方はややペースダウン。一方でトップの山本は、この周にペースを上げ、さらにアドバンテージを拡大しました。10周目、小方に代わり富田が2番手に浮上。しかしこの段階で山本は約10秒も先行していて、そのまま逃げ切った山本が今季3勝目を挙げました。富田は2位、序盤に4番手を走りながら能塚の攻略に手間取った渡辺が3位。4位以下はトップ3から大きく遅れ、能塚が4位で小方が5位でした。 【IA1 決勝ヒート2】 山本鯨が連勝。トップ3は7点差圏内に! ホールショットは山本鯨(#1)。これに渡辺祐介(#3)、富田俊樹(#2)、能塚智寛(#5)、小方誠(#4)が続きましたが、富田はスリップダウンを喫して後退しました。1周目、渡辺は山本に肉迫。しかしこれを山本が耐えると、2周目には1~2秒のアドバンテージを得ました。その後、山本と渡辺のトップ争いは膠着状態。能塚と小方は、それぞれ前を走るライダーから3秒ほど間隔を開けて周回を重ねました。 レースが動いたのは5周目。ここで山本が一気に4秒ほどペースアップすると、10周目までハイペースをキープして約9秒先行しました。そして16周のレースは、山本が独走で優勝。渡辺はラスト2周で転倒して後退し、能塚が2位、追い上げた富田が3位、渡辺が4位、小方が5位でした。今大会の結果、ポイントランキングでは渡辺が181点でトップ、山本が179点で2番手、富田が174点で3番手となっています。 【IA2 決勝ヒート1】 内田篤基が負傷リタイア。スポット参戦組がワン・ツー! ホールショットを奪った小川孝平(#11)が、1周目のコース前半で転倒してリタイア。さらにコース後半では、ランキング2番手の大城魁之輔(#2)と48点差のポイントリーダーとして今大会を迎えた内田篤基(#4)が転倒し、同じくケガによりリタイアとなりました。この内田を避けようとした大城に、後続のライダーが激突。多重クラッシュとなって大城も1周目26番手と出遅れました。 2周目、スポット参戦した古賀太基(#56)がトップに浮上。翌周には、同じくスポット参戦ライダーの平田優(#51)が2番手に順位を上げました。この段階で、古賀と平田の間隔は3~4秒。レースが後半に入ってもその差にはほぼ変化なく、古賀が勝利を収めて平田が2位となりました。最終ラップに接触しながら岸桐我(#8)を抜いた大倉由揮(#6)が3位、転倒した岸が4位。大城は9位でゴールしました。 【IA2 決勝ヒート2】 古賀太基が大城魁之輔を抑えて勝利 ホールショットの岸桐我(#8)を、大城魁之輔(#2)がすぐにパス。やや出遅れた古賀太基(#56)が混戦の中で順位を上げ、3番手で1周目をクリアしました。2周目、古賀が岸をパスして2番手浮上。この段階でトップの大城は3秒ほど先行していましたが、3~4周目にかけて古賀がその差を詰め、レースが折り返し地点を迎えた5周目に、古賀が大城のパッシングに成功しました。 古賀に抜かれてから大城のペースが上がり、レース後半はトップの古賀を1秒ほど後方で大城が追う展開。しかし両者のラップタイムはほぼ互角でギャップはほぼ変わらず、そのまま逃げ切った古賀が優勝、大城が2位でした。最終ラップでは、再び岸桐我(#8)と大倉由揮(#6)がし烈な表彰台争い。ジャンプで転倒した岸に大倉が追突して両者リタイアとなり、中島漱也(#10)が3位となりました。 【IA2 決勝ヒート3】 ラストレース予定の古賀太基がトリプルクラウン達成 ホールショットの鴨田翔(#17)を抜いて、古賀太基(#56)が1周目にトップ浮上。大城は1周目6番手からのレースとなりました。2周目以降、鴨田と西條悠人(#5)が僅差の2番手争い。一度は西條が先行するも鴨田が抜き返し、4周目にはこのふたりを大倉由揮(#6)がパスしました。ところが大倉は、5周目に転倒。これで西條が2番手となりましたが、背後には大城が迫りました。 そして6周目、大城が2番手に浮上。この段階でトップの古賀は約6秒リードしていたものの、ラップタイムでは大城のほうが2秒ほど速く、8周目にはトップの古賀から3番手の西條までが2秒圏内となりました。しかし順位に変動はなく、古賀が3レースすべてで勝利を収め、大城が2位、西條が今季初表彰台となる3位。内田はヒート2とヒート3に出走できず、内田と大城のポイント差は1点に詰まりました。 【レディースクラス 決勝】 今年からホンダに乗る久保まなが今季初優勝! ホールショットは久保まな(#3)。昨年開幕戦から全日本8連勝中の川井麻央(#1)が追うと、1周目前半でトップに立ちました。ところがその直後、川井はタイトターンの立ち上がりでコースアウトして転倒。これで久保がトップに返り咲き、小野彩葉(#4)が2番手、本田七海(#2)が3番手で1周目をクリアしました。2周目、本田が小野をパス。この段階で、トップの久保は3秒ほどリードしていました。 3~4周目にかけ、久保と本田と小野のトップ3は間隔を開け、それぞれ5秒ほど離れた状態に。4番手の楠本菜月(#5)は、さらに後方での走行となりました。レース後半、本田のペースがやや落ちて久保は独走状態。小野はペースアップを果たし、ラスト2周となった7周目に本田を抜きました。そしてレースは、久保が今季初優勝。小野が2位、本田が3位、6周目に楠本を抜いた川井が1周目20番手から挽回して4位でした。